3文字の一次不定方程式の解き方を合同式でパターン化しておきたいなら

当ブログでは、一次不定方程式の一般解を求める方法として合同式を使って解説しています。YouTubeもあわせてたくさん見ていただきありがとうございます。

文字が一つ増えて3文字の一次不定方程式になっても合同式は使えますので、このページで解説します。

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問題

【問題】次の一次不定方程式の整数解を求めよ。
(1)$ 6x+9y+10z=3 $
(2a)$ 5x+10y+13z=2 $
(2b)$ 15x+10y+13z=2 $
(3)$ 2x+3y+5z=7 $

方針

(i) 互いに素ではない係数を見つけその公約数を法とする合同式をたてると、あぶれた文字の一般解を求めることができる。

(i-a) 互いに素でない係数の組が2つ以上のときは、一般解が2つ求まるので元の式に代入して残りの一般解を求める。

(1-b) 互いに素でない係数の組が1つ以下のときは、一般解が1つ求まるので元の式に代入する。すると2元一次不定方程式に帰着される。未知数の係数が1のときは、もう一方を$m$などと置くことで係数1の未知数も整数になるものが決まる。そうでない場合は、1つ求めた一般解のパラメーター$k$を文字定数とみて2元一次不定方程式の一般解を解く。

解答

(1)$ 6x+9y+10z=3 \hspace{10mm} \cdots \mbox{①}$

6と10の公約数2を法とする合同式を考えると、$9=2\times4+1$ などから \[ y\mbox{≡}1 \hspace{5mm} \pmod{2} \] と変形できるが、これは$y$を2で割ったときの余りが1であることを意味するので \[ y=2k+1 \hspace{5mm} (k\mbox{は整数}) \] と表せる。
同様に、6と9の公約数3を法とする合同式を考えると \[ z\mbox{≡}0 \hspace{5mm} \pmod{3} \] と変形できるので \[ z=3m \hspace{5mm} (m\mbox{は整数}) \] と表せる。これらを①に代入すると \begin{eqnarray} 6x+9(2k+1)+10\cdot 3m=3 \\ 6x+9\cdot 2k +6 +10\cdot 3m =0 \\ x+3k+5m+1=0 \\ x=-3k-5m-1\end{eqnarray} 以上より \[ (x,y,z)=(-3k-5m-1,2k+1,3m) \hspace{5mm} (k,m \mbox{は整数}) \hspace{5mm} \mbox{(答)} \]

(2a)$ 5x+10y+13z=2 \hspace{10mm} \cdots \mbox{②}$

5と10の公約数5を法とする合同式を考えると、$13=5\times2+3$ あるいは $13=5\times3-2$ であることから \[ 3z\mbox{≡}2 \hspace{5mm} \pmod{5} \] あるいは \[ -2z\mbox{≡}2 \hspace{5mm} \pmod{5} \] と変形できるので、辺々加えると \[ z\mbox{≡}4 \hspace{5mm} \pmod{5} \] となるが、これは$z$を5で割ったときの余りが4であることを意味するので \[ z=5k-1 \hspace{5mm} (k\mbox{は整数}) \] と表せる。
これを②に代入すると \begin{eqnarray} 5x+10y+13(5k-1)=2 \\ 5x+10y+13\cdot 5k -15=0 \\ x+2y+13k-3=0\cdots \mbox{③}\end{eqnarray} ここで、$ y=m (m \mbox{は整数} ) $とすると、$x$も整数になる。
以上より \[ (x,y,z)=(-2m-13k+3,m,5k-1) \hspace{5mm} (k,m \mbox{は整数}) \hspace{5mm} \mbox{(答)} \]

この問題では$x$の係数が1になったので、与式に代入してほぼ一直線に解くことができたのですが、$x$の係数が$1$や$-1$以外になった場合はどうなるのでしょうか。例えば③の式が
\[3x+2y+13k-3=0 \] となった場合です。それが(2b)の問題ですが、$k$はあくまで文字定数なので二元の一次不定方程式を解くことになります。

(2b)$ 15x+10y+13z=2 \hspace{10mm} \cdots \mbox{③}$

5と10の公約数5を法とする合同式を考えると、

\[ 3z\mbox{≡}2 \hspace{5mm} \pmod{5} \] あるいは \[ -2z\mbox{≡}2 \hspace{5mm} \pmod{5} \] と変形できるので、辺々加えると \[ z\mbox{≡}4 \hspace{5mm} \pmod{5} \] となるが、これは$z$を5で割ったときの余りが4であることを意味するので \[ z=5k-1 \hspace{5mm} (k\mbox{は整数}) \] と表せる。
これを③に代入すると \begin{eqnarray} 15x+10y+13(5k-1)=2 \\ 15x+10y+13\cdot 5k -15=0 \end{eqnarray} \[3x+2y=-13k+3(k\mbox{は整数})\hspace{10mm} \cdots \mbox{④} \] ここで、2を法とする合同式を考えると \[ x\mbox{≡}k+1 \pmod{2} \] と変形できるので \[ x=2m+k+1 \hspace{5mm} (m \mbox{は整数}) \] と表せる。
④に代入して \begin{eqnarray} 3(2m+k+1)+2y=-13k+3 \\ 3\cdot 2m+3k+13k+2y=0 \\ 3m+8k+y=0\\ y=-8k-3m \end{eqnarray}以上より \[ (x,y,z)=(2m+k+1,-8k-3m,5k-1) \hspace{5mm} (k,m \mbox{は整数}) \hspace{5mm} \mbox{(答)} \]

(3)$ 2x+3y+5z=7 \hspace{10mm} \cdots \mbox{⑤}$

2を法とする合同式を考えると、 \[ y+z \mbox{≡}1 \hspace{5mm} \pmod{2} \] となるが、これは$y+z$を2で割ったときの余りが1であることを意味するので \[ y+z=2k+1 \hspace{5mm} (k\mbox{は整数}) \] すなわち\[ z=-y+2k+1 \hspace{5mm} (k\mbox{は整数}) \cdots \mbox{⑥} \] と表せる。これを⑤に代入すると\begin{eqnarray} 2x+3y+5(-y+2k+1)=7 \\ 2x-2y+5\cdot 2k-2=0 \\ x-y+5k-1=0\end{eqnarray} $y=m (k\mbox{は整数})$ とおくと \[x=m+5k+1 \] となり、このとき⑥とから \[z=-m+2k+1 \] 以上より \[ (x,y,z)=(m+5k+1,m,-m+2k+1) \hspace{5mm} (k,m \mbox{は整数}) \hspace{5mm} \mbox{(答)} \]

Youtube動画解説

YouTubeでは、25分半ほどで解説しています。文字だけではわかりにくいという方は、お時間の許すときにぜひご活用ください。

3文字の一次不定方程式の解き方を合同式でパターン化しておきたいなら

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