【問題】7回コインを投げるとき, 次の確率を求めよ。
(1)少なくとも1回表が出る
(2)3回表が出る
(3)7回目に3度目の表が出る
YouTube 解説
この問題は、YouTube でも解説しています。ぜひご覧ください。
コツ
・数を少なくして『実験』
このあたりの問題を見ると「なんでCが出てくるの?」と思う人も少なくないのでは?
Cが出てくるの?と思う人は、反復試行の確率なんだなと気づけている人なので、クリアできるまであともう一息のところまできています。
そのために重要なのが、『実験』です。『実験』はnという文字が出てきたときにも重要ですが、場合の数や確率では数を小さくしてやってみましょう(このあと(2)で実際にやってみます)。
解答
(1)<方針>「少なくとも」と言われたら余事象を考えてみよう
少なくとも1回表がでるのは、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回ですが、1回も出ない全部裏の場合を考えて全体から引くほうが簡単で計算ミスも少なくなりそうですね。
(1)解答
1回も表が出ない、すなわち、7回とも裏が出る確率は
\[ \displaystyle( \frac{1}{2} )^7=\frac{1}{128} \]
なので、少なくとも1回は表が出る確率は
\[ 1-\frac{1}{128} = \frac{127}{128} \hspace{5mm} \cdots (\mbox{答})\]
(2)3回投げて1回表で『実験』してみると
数を少なくして3回投げて1回表になる確率を考えてみます。
表を〇、裏を×とすると
〇××となる確率は $ \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} =\frac{1}{8} $
もちろん、これだけではなく ×〇×、××〇の場合もあって、それぞれ $\frac{1}{8}$。
結局〇と×と×の出方が3通りあるので、求める確率は $\frac{1}{8} \times 3 = \frac{3}{8}$ です。
これを3通りただ数えるのではなく、どうすれば3通りが出るのかを考えてみましょう。
3回のうち〇になるのは、1回目か2回目か3回目ですが、それは、3回のうちのどこか1回で〇になればよいので、「3か所から1か所を選ぶ」と考えればよく、ここから「$_3C_1$」が出てきます。
〇の場所を選ぶと×の場所は自動的に決まります。よって、反復試行の確率っぽく式を書くと
\[ _3C_1 (\frac{1}{2})^2\frac{1}{2}=\frac{3}{8}\]
もちろん、×が3回のうちのどこか2回で出ればよいと考えれば「$_3C_2$」が出てきますから
\[ _3C_2 (\frac{1}{2})^2\frac{1}{2}=\frac{3}{8}\]
となります。どちらでも大丈夫です。
(2)解答
7回のうちのどこか3回で表が出ればよいので
\begin{eqnarray} _7C_3 (\frac{1}{2})^3 (\frac{1}{2})^4 &=& \frac{7 \cdot 6 \cdot 5}{3 \cdot 2 \cdot 1} \cdot \frac{1}{128} \\ &=& \frac{35}{128} \hspace{5mm} \cdots (\mbox{答}) \end{eqnarray}
(3)<方針>直前の状態を考える
7回目に3度目の表が出るその直前の状態、すなわち6回目が終わったときを考えましょう。
(3)解答
6回目までに2回表が出る確率は、6回のうちどこか2回で表が出ればよいので
\begin{eqnarray} _6C_2 (\frac{1}{2})^2 (\frac{1}{2})^4 &=& \frac{ 6 \cdot 5}{2 \cdot 1} \cdot \frac{1}{64} \\ &=& \frac{15}{64} \end{eqnarray}
そのあとの7回目に表が出るとよいので
\[ \frac{15}{64} \times \frac{1}{2} = \frac{15}{128} \hspace{5mm} \cdots (\mbox{答}) \]
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